CHIBA UNIVERSITY

千葉大学 OBOG インタビュー

人との縁や周囲の環境を大切にしながらジャンルにこだわらず仕事の幅を拡大。
今後も新しいことへの挑戦を続けたい。

タレント・女優

大久保 佳代子さん

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

白いソファの前で微笑む大久保 佳代子さん

大久保 佳代子(おおくぼ・かよこ)

タレント・女優

千葉大学文学部文学科卒業。大学在学中に同郷の光浦靖子と「オアシズ」を結成し、1992年にデビュー。芸能活動とOL生活との「二足の草鞋」が話題となる。現在はバラエティだけでなく、CMや映画などで幅広く活躍。女優として「おおさかシネマフェスティバル2022」助演女優賞を受賞。

女性お笑いタレントとして、バラエティはもちろん、近年ではラジオ、CM、映画などにも活躍の場を広げているお笑いコンビ「オアシズ」の大久保佳代子さん。
芸能界で活躍している秘訣や今後に向けてやりたいこと、千葉大生に向けたメッセージなどを語っていただきました。

小中高と一緒だった光浦さんの誘いで気がついたらお笑い芸人に

お笑い芸人を目指した理由を教えてください。

大久保

もともと芸人を目指していたわけではないんです。私が子どものころは『8時だヨ!全員集合』や『オレたちひょうきん族』などのお笑い番組が一大ブームで、私も夢中になって見ていましたが、まさか自分がそういう世界に飛び込むことになるとは想像もしていませんでした。お笑いの世界に関わるきっかけをつくってくれたのが、後にオアシズの相方になる光浦靖子さんです。彼女とは愛知県の同郷で、小学校から高校まで一緒。大学は、私が千葉大学、光浦さんが東京外国語大学で別々でしたが、私がお笑い好きだと知っている光浦さんから「大学を問わず参加できる他大学のお笑いサークルがあるから一緒に入ろう」という連絡があり、誘われるままにやり始めたんです。その時点でも自分が芸人になるとは思っていませんでしたが、大学4年のときに出演したお笑いオーディションに合格して、そのまま芸能事務所に所属することになりました。私はもともと自分の意志というより人との縁や環境に身を任せるタイプで、気づいたら芸人への道を歩んでいたという感じですね。

OLとの「二足の草鞋」で芸能活動をされていましたね。

大久保

1992年のデビュー後、お笑いライブなどの活動はしていましたが、テレビの仕事がなかなかいただけず、いわゆる「売れていない」期間が長かったんです。収入が少なければ生活できないので、定期収入を得るためにコールセンターのアルバイトを始めてみたのですが、自分に向いていたのかどんどん昇格してしまって、長く続けることに…(笑)。ただ、その期間中も事務所には所属していましたし、お笑いの活動も続けていたので、結果として二足の草鞋になってしまったんです。

タナダユキ監督『浜の朝日の嘘つきどもと』は、福島県に実在する映画館「朝日座」を舞台とする2021年公開の映画。
大久保さんは、ヒロインの高畑充希さんの恩師役を演じ、「おおさかシネマフェスティバル2022」の助演女優賞を受賞するなど、高い評価を得た。
写真は、助演女優賞のトロフィーを手にする大久保さん。

おごらない感覚を大事にしながらできることをやり切りたい

会社で働く経験が役立っていることはありますか。

大久保

毎日電車に乗って、お昼には手作りのおにぎりを食べて、規則正しい生活をしていたせいか、金銭感覚や人間関係の築き方なども含め、社会人としてのごく普通の感覚は身に付いているかなと思います。芸能活動が忙しくなったので2010年でコールセンターは退職しましたが、多少ちやほやされてもおごらず、天狗にならずに済んでいるのは、会社勤めの経験が活きているからだと思います。

ブレイク後は、バラエティにとどまらず活躍の場が広がっていますね。

大久保

先ほど、「私はもともと自分の意志というより人との縁や環境に身を任せるタイプ」と言いましたが、今は少し積極的になっていると自分で感じます。私が子どものころに好きだったお笑いは、必ずしも今の感覚に合わなくなっているところもありますし、当然才能ある若手もどんどん出てくる。そんななかで、年齢や人生経験に合わせて仕事の幅を広げていくのは、自分にとって刺激になるという意味でも大切なことだと思います。幸い、映画やドラマのお仕事をいただく機会が増え、2021年に出演した映画『浜の朝日の嘘つきどもと』では、「おおさかシネマフェスティバル2022」の助演女優賞をいただくことができました。ジャンルにこだわらず、できること、求められていることをしっかりやり切りたいと思っていますし、今後も新しいことにはどんどん挑戦していきたいです。

可能性も選択肢も広がっているので失敗を恐れず挑戦してほしい

千葉大学時代の思い出を教えてください。

大久保

地方から出てきたばかりで早く友だちが欲しかったので、入学式で席が近かったメンバーでお茶をしてそのまま仲良くなりました。私以外の子も、長崎や長野、山梨から出てきていたので、地方出身者同士で気が合ったんでしょうね。20歳になってお酒の味を覚えたのも、そのメンバーと一緒、西千葉の居酒屋さんでした。体育の授業で疲れ切った状態で、初めて飲んだビールの味は忘れられません。彼女たちとは今でも交流があります。それから、大学を卒業する直前には事務所に所属してお笑いライブに出ていたので、卒論を書く時間を確保するのに苦労しました。文献に頼って自分の「論」がない論文だったので、担当の先生にダメ出しされてしまったのですが、最後まで修正にお付き合いいただいたおかげで、どうにか4年で卒業することができました。

最後に、学生へのメッセージをお願いします。

大久保

千葉大学は全員留学が必修になったそうですね。未知の世界を知るというのは、とても素晴らしいことだと思います。相方の光浦さんがちょうど今、カナダに語学留学しているのとも重なります。光浦さんは50歳での挑戦ですが、皆さんは若いので気力も体力も十分でしょうし、可能性も大きく広がっていると思います。今は選択肢の多い時代なので、ちょっとくらいつまずいたとしても、いくらでも取り返すチャンスはあります。失敗を恐れずにいろんなことに挑戦してください。応援しています!

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

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