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キャンパス内に庭園?!ユニークな松戸キャンパスを巡る<キャンパスツアー第3弾>

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

千葉大学キャンパスツアーガイド第3弾は、松戸キャンパスです。4つの庭園がある緑豊かなキャンパスには、園芸学部の学生たちが通っています。園芸学部は国内では千葉大学にしかない珍しい学部ですが、実際にどのようなことを学んでいるのでしょうか?

今回ガイドを務めていただいたのは園芸学研究科(博士前期課程)の谷口さん(写真:左)、園芸学部園芸学科の遠藤さん(写真:右)です。お二人にはキャンパスを案内してもらうとともに、園芸学部の魅力についてもお話しいただきました。

――本日はよろしくお願いします!まずは園芸学部について教えてください!

谷口・遠藤:よろしくお願いします!千葉大学園芸学部は1909年(明治42年)に創立し、千葉県立園芸専門学校が母体となっています。当時から国内唯一の園芸の専門学校として知られており、欧州の造園技術、植物栽培法などを取り入れた庭園や温室、各種実習農園など、先進的な施設があったそうです。

いま現在、農学部は全国にたくさんありますが、園芸学部があるのは国内では千葉大学だけなんです。それではさっそくキャンパスをまわっていきましょう!


アカデミック・リンク松戸

こちらは2019年に新しくできた「アカデミック・リンク松戸」で、2階と3階には附属図書館松戸分館が入っています。

この松戸分館には、園芸や植物、ランドスケープなどの専門書が約7万冊あります。そのほかに新聞や論文のデータベースを検索したり、学習やPCに関する相談をすることもできます。自宅で授業を受けたり、留学中の学習にも役立てたりすることができるよう、図書館に行かなくてもオンラインで利用できる機能がたくさんあることも特徴のひとつです。

この図書館には、静かに読書や勉強をする「静寂フロア」と、友達と議論や相談しながら勉強できる「アクティブラーニングスペース」があります。アクティブラーニングスペースには仕切りのない空間に、自由に動かせるイスやテーブル、ホワイトボードなどが用意されており、個人での使用はもちろん、グループでも利用することができます。一見普通に見える壁も、実はホワイトボード壁になっているんですよ。

アクティブラーニングスペース
グループ学習室

フランス式庭園

松戸キャンパスには4つの洋風庭園があります。これらは1909年に園芸学部の前身である千葉県立園芸専門学校が開校するときに、大隈重信邸の園芸主任などを務めた林脩巳(はやしのぶみ)という園芸家が造りました。林氏は後に千葉県立園芸学校の講師となり、講義や庭園実習の講座も受け持ちました。

フランス式庭園はヴェルサイユ宮殿をモデルに造られた、松戸キャンパスのシンボルともいえる庭園で、現在もキャンパス散策の中心的存在です。実は、日比谷公園や新宿御苑、旧岩崎邸庭園に次いで日本で最も古いフランス式庭園の1つでもあります。

この庭園は幾何学的、つまり円形や四角形のデザインの配置が左右対称であることが特徴です。全体を見渡すことができるように周囲より一段低く作られており、沈む床と書いて、沈床式(ちんしょうしき)といいます。昔からこの庭園は観光名所になっており、皇族方もご訪問されたことがあります。

イギリス風景式庭園

幾何学的なフランス式に対して、自然の景観美を追求するのがイギリス式風景庭園で、牧草地をイメージした広い芝生と大きなクスノキが特徴です。

大学祭の時には、学生たちはここの庭園でカフェを開いて、来場者をもてなすこともあります。

この二つの庭園のほかにも、イタリア式庭園やロックガーデンという庭園もあるんですよ。

イングリッシュハウス松戸

イングリッシュハウス松戸では、アシスタントの学生と英語で1対1の会話練習をすることができます。英語力アップや、留学に備えて英語に慣れたい学生たちが気軽に利用しています。千葉大学では全員留学が必修なので、積極的に活用している人が多くいます。入学したらぜひ一度遊びに来てみてください!

緑風会館

大学生協が入っている建物です。1階には文具やお菓子などが買えるお店や保健室、キャリアサポート室などがあり、2階には学生食堂が入っていて、お昼になると学生や先生で賑わっています。食堂のメニューはボリュームがあっておいしく、しかもリーズナブルなので、近隣の方もいらっしゃっています!(笑)

100周年記念戸定ヶ丘(とじょうがおか)ホール

2009年に園芸学部の創立100周年を記念して作られた、このホールでは、シンポジウムやセミナーなどが行われます。

研究圃場(ほじょう)

こちらは研究圃場といって、さまざまな種類の植物を栽培し、研究を行っている場所です。ここでは温室栽培や露地栽培などを行っています。普段は関係者以外立ち入り禁止区域となっています。

閉鎖型植物生産研究施設

植物工場の中には、太陽光型と人工光型がありますが、こちらの「閉鎖型植物生産研究施設」は人工光型です。太陽光の代わりにLEDランプを当てて光環境を制御することで、栄養価の高いリーフレタスをつくったり、遺伝子組換えのイチゴやイネを栽培して、研究を進めています。最近では「宇宙園芸」といって、宇宙で作物を生産するためのプロジェクトなどにも取り組んでいるんですよ。


最後に、ガイドを務めていただいたお二人にインタビューしてみました。

――園芸学部というと珍しいかなと思うのですが、入学する前のイメージや入学してからの感想などを教えてください。

谷口:名前だけ聞くとちょっと独特な感じがしますけど、農学部に近いと思ってもらえるといいかもしれません。園芸学科、応用生命化学科のほか、緑地環境の仕組みの解明や快適なランドスケープ(都市空間)を創造するための技術を学ぶ緑地環境学科や園芸に関連した経済学や社会科学を学ぶ食料資源経済学科があります。

遠藤:私は園芸学科なのですが、思っていたより本格的というか、生産現場に近い実習がかなり多いのが印象的でした。柏の葉キャンパスにある農場に行ったり、泊まりがけで群馬県沼田の農場に行ったりもします。お店に並んでいるものはこうやって作られるんだということを、実習を通してたくさん学べるんです。友達の中には「桃の研究をしたい!」と言って入学時から研究室を志望していた人もいました。

――なぜキャンパスツアーガイドをやろうと思ったのですか?

谷口:私は高校生と関わることが好きだったので、ぜひやってみたいなと思いました。所要時間も90分程度なので、大学にいる中でスケジュールを調整しやすいこともいいところです。

遠藤:正直、私はアルバイトの選択肢の一つとして選びました(笑)。

――ガイドをする時に気をつけていることはありますか?

谷口:参加された方がキャンパスを見たいのか、話を聞きたいのかなどを見極めて臨機応変に対応しようと心がけています。キャンパスを見たいと思っているような方だったら色々と回れるようにしますし、大学の雰囲気を知りたいというような方だったら、学生生活で感じていることをツアー中にも伝えようと心がけています。

遠藤:やはり高校生・受験生主役のツアーですので、まずは高校生・受験生が知りたい情報を優先して伝えるようにしています。実は、高校生本人はもちろんですが同行される親御さんからも質問をいただくことがあるんですよね。「私たちの時はこうだったんですけど、今はどうですか?」とか。親御さんに返答しながらも、なるべくご本人にも理解してもらえるよう、丁寧に説明するようにしています。

――なるほど。ガイドをする上でお二人のおすすめスポットはありますか?

谷口:私は「圃場(ほじょう)」です。私自身、研究でも使っていますが、まさに園芸学部らしいスポットかなって。でも意外と知られていない場所でもあるので、「こんなところにこんな大きなスペースがあったんだ!」って知ってもらえるとうれしいです。

遠藤:私は図書館の3階にある自習スペースです。フランス式庭園側の席が特におすすめで、眺めながら勉強するとはかどります。秋になるとトンボがすごく飛んでいて、ちょっとしたサファリパーク感も味わえます(笑)。

――ありがとうございました!それでは最後に、千葉大学を目指す方にメッセージをお願いします。

谷口:気になる大学について、よく調べておくといいなと思います。私は結果的にすごくいい大学に巡りあえましたが、実はオープンキャンパスやツアーなどに参加することなく決めちゃったんです。今は大学もいろいろな情報を発信していますし、体験する機会もあるので、ご自身で積極的に調べたり、参加してみてください!

遠藤:松戸キャンパスは静かで落ち着いて勉強ができる場所だと思います。園芸学部で勉強しながら自分がやりたい勉強を突き進めたり、勉強以外でのやりたいことも見つけたり、さらにはその両立もしやすい環境だと思うので、ぜひ一緒にキャンパスライフを楽しみましょう!

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

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