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大阪・関西万博で成果発表!千葉大生が国際グループで環境問題解決に挑む

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

2025年9月4日(木)、5日(金)に大阪・関西万博で開催された、環境省が主催する環境教育・ESDプログラム「SDGs Students Dialogue Expo 2025(SSDE)」に千葉大学の学生5名が参加しました。

SSDEは、日本国内の大学9校と国外の学校の学生グループがチームを組み、企業が提示した環境問題について、企業とともに課題の解決策を検討し、発表するプログラムです。5月から8月まではオンラインでワークショップが実施され、ワークショップを通じて検討された解決策を大阪・関西万博で発表しました。

今回は、プログラムに参加した豊口里菜さん(国際教養学部4年)にお話を伺いました。準備の様子や、参加して感じたことを、当日の写真を交えてお伝えします!

――今回、このプログラムに参加しようと思ったきっかけを教えてください。

豊口さん(以下敬称略):フィンランドでの交換留学や千葉大学での学びを通じ、街づくりや環境問題、持続可能性に興味を持つようになりました。これらの課題は一国だけで解決できるものではなく、異なる背景を持つ人々との対話や協働が不可欠です。そのため、多様な国の学生と意見を交わし視野を広げると同時に、万博という舞台で自分たちの考えを発表できることに大きな意義を感じ、参加を決めました。

――グループで話し合いを行う中で大変だったことはありますか?

豊口:私たちのグループは、日本出身者が5名とフィリピン出身者が4名の、計9名のグループだったのですが、互いにとっての第二言語である英語を用いたディスカッションが大変でした。そのため、うまく言いたいことが伝わらなかったり、ミスコミュニケーションが起きてしまうこともありました。また、フィリピンでは雨季であったため、スコールによってインターネットの接続自体が不安定になってしまうこともありました。そのためディスカッションの際には、積極的に確認や質問をしたり、わかりやすい言葉を使って説明したりすることで、話し合いを円滑に進められるように工夫しました。

――企業の方からフィードバックをもらえる機会があると伺いました。どのようなフィードバックをもらったのでしょうか。

豊口:今回のプロジェクトで特に難しかったのは、提示された課題に対してどのような解決策を示すべきかをチームで決めることでした。私たちは沖縄とビサヤ諸島に焦点を当て、観光による環境破壊を解決するために、当初は「法による規制」や「環境保護認証の作成」といった規制的な手法を中心に考えていました。しかし、それだけでは魅力にかけると感じていたところ、企業の方から「ビジネスにおいて大切なのは楽しさや面白さだ」というアドバイスをいただきました。これを受けて発想を転換し、規制ではなく「アプリを用いて人々が自発的に関心を持てる仕組み」へと議論を進めることができ、より前向きで実効性のある提案に結びつけることができました。

実際に完成したパネル
企業との感想の共有 ©With The World

――成果発表当日の様子や、終わった後の感想を教えてください。

豊口:発表当日は、環境省や企業の方、各大学からの学生など多くの方が集まる活気ある会場で、英語での発表やパネルディスカッションにかなり緊張しました。しかし、これまでの練習のおかげで自信をもって臨むことができ、発表後には環境省の方から「素晴らしい発想の解決策」と好評をいただきました。ポスターセッションでは企業や参加者から多様な意見や質問をいただき、自分たちの提案を新たな視点で振り返る機会にもなりました。本番前は不安もありましたが、英語でのディスカッション力だけでなく、異なる国の人と協力して課題に取り組む力も育むことができました。挑戦して本当に良かったと感じています。

発表当日の様子 ©With The World
©With The World

――今回プログラムに参加して学んだことや、それを生かして今後やってみたいことがあれば教えてください。

豊口:今回のプログラムでは、多様な背景を持つ人と協力して課題に取り組む力や、ビジネスを通して、社会課題に関心がない人も巻き込んで課題解決に取り組むあり方、さらに英語でのディスカッション力を学びました。今後は、国際的な場でのプロジェクトに取り組む際にこれらの力を生かし、将来の夢である途上国の社会課題解決に挑戦していきたいと考えています。社会課題を解決するには、課題を自分ごととして捉えることが重要であると感じたため、それを実現できるようなビジネスやプロジェクトを考える際に今回の学びを生かしていきたいです。

豊口さん、ありがとうございました!


・国際教養学部webサイト:http://www.las.chiba-u.jp/

大阪・関西万博におけるその他の取り組みはこちら▼
・発酵の未来を拓く国際共創プログラム 実施報告:千葉大学×トロント・メトロポリタン大学

・EXPO2025「未来社会を牽引する Entrepreneurship 教育(起業家/企業家教育)の最前線 ― 日本・カナダによる教育実践と学生ピッチから学ぶ」
https://www.chiba-u.jp/event/2025/expo2025_entrepreneurship.html

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

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