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パリ2024パラリンピックでの試合を終えた長島選手にインタビューをしました!

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

今年の8月下旬から9月にかけて開催された「パリ2024パラリンピック」。以前ちばだいプレスデジタルにて紹介した本学OBの長島 理 選手は男子シングルス(WH1)では7位、男子ダブルス(WH1-WH2)では惜しくも銅メダルこそ逃されたものの、4位入賞という好成績を残されました。今回は激闘を終えた長島選手にお話を伺いました。

(前回記事はこちら)

――大会の振り返りについてお聞かせください。シングルスでは7位という結果でした。

シングルスで勝ち取った代表枠だったので、予選で敗退し、7位となってしまったことは悔しかったです。しかし、格上の選手に対しても戦略などを含めて全力を尽くせた感覚はあるので、後悔はありません。

――ダブルスでは4位入賞という素晴らしい結果でした。

ダブルスは追加招待という形で出場が決まった関係で、準備が充分にできているとは言えない状況でした。さらに開催国フランスのペアとの初戦は、地元ということで応援も凄まじく、かなりアウェーな状況でした。しかし、そうした状況が良い意味での開き直りを与えてくれました。ペアの松本卓巳選手と「とにかく試合を楽しもう」と決めて、初戦を大接戦で制して波に乗ることができ、続く第1シードの韓国ペアを倒して、難しいと思われていた決勝トーナメントにも進出できました。日本時間の深夜にも関わらず、試合を観てくれた会社の人や千葉大学時代のサークルメンバーから届く応援も本当に力になりました。

――ダブルスの3位決定戦では日本人ペア同士の対決になりましたね。

お互いの情報も分かっている中で、持てる力を発揮して戦いましたが惜しくも敗れてしまいました。本当に悔しく、試合後には私も松本選手も号泣しました。ただ、それだけ悔しい思いをする勝負ができた、それだけこの試合に懸けることができたことが誇らしく、同時に感謝したい気持ちにもなりました。パラリンピックならではの真剣勝負を味わうことができたと思います。ここまで一緒に戦ってくれた松本選手がいてくれたからこそ味わえたことだと思いますので、松本選手に感謝を伝えたいです。

左がシングルス、右がダブルスの表彰状です。素晴らしい成績です!

――パリで過ごした中で印象に残ったことなどありますか?

フランスの方々のサポートが印象に残りました。自動ドアなどのバリアフリー設備は日本の方が数は多いかもしれませんが、フランスの方は設備だけでなく「コミュニケーション」でもバリアフリーを実現しているように感じました。さりげなくドアを開けてくれたり、ビュッフェの食事を取ってくれたり、そういった「人」のサポートがありがたかったです。

試合では熱気ある観客の方々の応援が印象に残りました。東京大会はコロナ禍で無観客でしたので、多くの方の前で試合ができるパラリンピックの醍醐味を実感できました。フランスペアとの試合では、さながら欧州サッカーのような盛り上がりで、興奮したことを覚えています。良いプレーには敵味方関係なく拍手が起きるのもパラリンピックらしくて印象的でした。

他のパラリンピアンのパワーにも感銘を受けました。例えば両腕を失っている選手が足を上手に使って食事をしているところ見たときには、人間が持つハンディを克服するパワーや可能性を目の当たりにし、見習うべき点が多いなと思いました。

――最後に、千葉大生の皆さんにメッセージをお願いいたします!

私が千葉大学を出てから20年くらい経ちますが、今でもこうして千葉大学の方に活躍を見ていただけることを本当に誇りに思いますし、おかげで準決勝まで進むことができたと感じています。本当に感謝しています。

千葉大学で学ぶ方々は、きっとこれから色んな世界で活躍されると思います。ぜひ、自分なりの夢や目標に向かって頑張ってみてください。私は今回パラリンピックという目標に向かって進むプロセスの中で、周囲の人や環境へのありがたさや、努力する苦しさとそれ以上に得られる達成感を味わうことができました。皆さんも夢や目標を持って進んでいけばきっとそうした気持ちを味わうことができると思います。

目標を持つことが難しい時もあるかもしれません。私自身、脊髄損傷になったことは望んでいたことではなく、本当につらい時期もありました。しかし、そのような中でも何か続けていると、新しい世界や目標が見えてきました。苦しい状況でも自分なりに一生懸命もがきながら挑戦していくことは、きっと人生を良くすると思います。

インタビューありがとうございました!これからのご活躍も応援しています!

※記事に記載された所属、職名、学年、企業情報などは取材時のものです

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